気がつくと今年も残り5ヶ月を切った。
夏休みに読んでほしい面白かった本を紹介する。
この半年強で50冊近い本を読んだ。
その中から心よりオススメできる本を紹介したい。
学生は夏休みということで暇かもしれないが、そんなときは普段読まないような本を手にとってみるのもたまにはいい。
夏休みにオススメの本・5冊
夜を乗り越える(又吉直樹)
「なぜ本を読むのか?」と聞かれたら、「おもしろいから」と答えるのが、自分にとってはもっともしっくりきます。
これまでの2019年で良かったことの1つに又吉直樹という作家に出会えたことがある。
「火花」で直木賞をとったこともあり、知名度的にはかなりの又吉直樹。芸人もやっているということでイロモノ感があり、敬遠している人もいると思う。ただ実力は本物で、彼の書く一文一文がおもしろい。
この「夜を乗り越える」は、なぜ本を読むのか、どのように本を読むのか?について又吉なりに答えた本だ。また又吉の人生観や芸に対する姿勢、本に対する考え方も細かく記してある。
新書というカテゴリーではあるが、笑える場面もあったり涙が出てきそうにもなる。
めちゃくちゃおもしろいので是非読んでほしい。
容疑者Xの献身(東野圭吾)
東野圭吾の(おそらく)No.1人気作。
今年の正月あたりに初めて読んだが、良い意味で裏切られた。
それまでの僕の東野圭吾のイメージは、「中学生に人気のあるライトミステリ書き」だった。なぜそのように思っていたのかはわからないが中学生の頃の学級文庫には割と東野圭吾の本が並んでいたからかもしれない。実際、僕の同級生の中には東野圭吾が好きな人は多かった。
ミステリーの定番として殺人が絡む本であるが、人情の描写も細かい。
伏線も丁寧に散りばめられており、作りも丁寧で最後にはスッキリと驚かされる。
ミステリーが苦手な人でも入門的に読むのも良いかもしれない。
何者(浅井リョウ)
直木賞を獲得したのも記憶に新しい新進気鋭の若手作家浅井リョウの作品。
就活をテーマにした本だ。
僕は大学三年生なので就活というテーマは、僕にとって非常にタイムリー。
就活に対する意識、価値観からこんなに多様性や違い、軋轢が生まれるものなのか。
最後の数ページは、心を深くえぐり取るような発言の数々で息が止まるかと思うくらいの迫力ある展開だった。大学生ならではの自意識にまみれた心境の変化が楽しめる1作。
ハッピーエンドを前提として(ウイ)
日々、繰り返しやってくる「明日」は、僕たちから時間を、若さを容赦なく奪っていきます。だから、僕たちには人の目を気にしている暇なんか無い。
現代を生きる全ての彼氏・彼女ができない人間に贈る本。
僕たちの生きる実際の世の中をとことんシビアに、かつ優しく背中を押してくれる本だ。女性向けの恋愛ハウツー本という体裁をなしているが読み物としても面白い。
この本を読むと、出会いなんてものはそこら中にたくさん転がっていることに気づけたり、普段使っている言葉から透けて見える自身のなさに気付けるかもしれない。
そして、何より女性に優しくなれる。
著者のウイさんいわく、「この世は頭の良い女、がまん強い女ほど、幸せになりにくいように仕組まれている」そうだ。
確かにそうかもしれない。Twitterやインスタグラムを眺めているとこの世に数多いる人間の愚痴や不満は毎日のように流れてくる。そのなかでも悩める女性たちの声にならない叫びは割合多い。
そんな人たちがいることに気付ける。ぼくたちは、まず気づくことが重要。かもしれない。
ファクトフルネス(ハンス・ローリング)
事実に基づいて世界を見れば、世の中もそれほど悪くないと思えてくる。これからも世界を良くし続けるためにわたしたちに何ができるかも、そこから見えてくるはずだ。
2019年の頭に出版されたベストセラーで、今も書店によっては平積みされていることもある。この本はデータサイエンティストのハンス・ローリングという人が執筆した本で、人々の知識はメディアや本能的な恐怖によって偏ったものになっているということを示した本だ。もちろんそれを乗り越えるための客観的な事実や解決策も書いてある。
この本を読めばマスコミに踊らされることも少なくなるし、現状を正しく認識しようとする努力もできるようになる。
この本を読めば、自分がどれだけ古い知識でものを見ていたのかその危険性がわかるはずだ。
おわりに
読書は大事だとわかっていつつもいつも時間がとれないあなたへ。是非この夏は本を読む時間も設けてみたらどうだろうか?
今年の夏はとんでもなく暑い。室内に困る時は本を片手にもってみよう。
自己啓発本好きな君