ユトリとサトリのあいだ

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【進化学から学ぶ】なぜ「死」が誕生したのか?生物が「死ぬ」理由を徹底解説!

 

こんにちわ,当サイト運営者のDoです.

 

48億年前に,宇宙の塵が集まることで地球は誕生しました.

 

そして地球上に初めて生物が生まれた時.それが約38億年前です.

 

この最古の生物は,海の底で誕生したメタン生成細菌だといわれています.彼らの体は1つの細胞で構成されている,単細胞生物でした.

 

人間の体は約70億個の細胞で構成されます.

 

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メタン生成細菌のイメージ

 

彼らは地球上すべての生物の最古の祖先と言われています.そして彼らが長い時間をかけて日々進化することによって,すべての生物が生まれたのです.

 

驚くことに,この時代には「死」はありませんでした.しかし,ある時期に「死」が生まれたのです.

 

本日は地球上でなぜ「死」が生まれたのかと「死」の存在意義を紹介します.

 

では本題へ.

 

 

死なない生物

 

死なない生物は今もなお生き続けています.

 

彼らの有名な代表例として,アメーバがいます.

 

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アメーバ

 

アメーバとは,体が1つの細胞から構成される単細胞生物で,主に微生物を食べて生活しています.

 

彼らが死なずに生きれるのには,増殖方法,つまり子孫の残し方に秘密があります.

 

メタン生成細菌やアメーバのような,死なない生物は分裂という方法で数を増やします.

 

分裂(ぶんれつ)というのは、生物学では、生物の体が大きく分かれて数を増やす、無性生殖の方法の一つをさす言葉である。(Wikipediaより)

 

 十分に大きくなったアメーバは子孫を分裂を行うことによって,2体の自分と全く同じ姿形のアメーバ,つまりクローンを作ります.

 

この増殖方法によって,死なずに半永久的に生きることが出来るのです.

 

死ねないデメリット

 

皆さん,死ぬことがなく永久的に生きることの出来るアメーバを羨ましいと思ったのではないでしょうか?

 

しかし,死なないことにはデメリットが存在するのです.

 

DNAの変化

 

DNAとは,人間をはじめとするほぼすべての生物が持っており,遺伝情報を記録するために用いています.人間はこのDNA若干の違いがあるため,顔や声・性格などの個性があるのです.

 

 

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DNA

 

 

DNAは繊細であり,傷つきやすいものです.たとえば,老化や紫外線を浴びることによって傷つき変化します.

 

また,生物がDNAを作ろうとするときにミスをしてしまって,本来とは異なるDNAを作ってしまうことがあります.

 

DNAの変化は死に直結することがあります.

 

例えば,バッタのとあるDNAが傷ついてしまって,餌である草を消化できなくなってしまった場合です.このバッタは今後一切栄養を吸収することができなくなり,近いうちに死んでしまいます.

 

DNAは傷つくことなく,変化しないことが大切なのです.

 

半永久的に死ねないと,いつかはDNAが傷つき変化してしまいます.よって理論的には,時間が経過していくとすべての個体のDNAが変化してしまい,いつかは絶滅が起こってしまうのです.

 

環境の変化に対応できない

 

先程も言った通り,死なない生物では分裂によって,自分と全く同じ2体の子孫を残すことです.

 

ここで「全く同じ」というのが大きなデメリットとなります.生物とは,色々な多様性を持つことが非常に大切なのです.

 

例えば,全く同じ遺伝情報をもつミジンコの集団とそれぞれ異なった遺伝情報をもつミジンコの集団がいたとします.

 

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ミジンコ

 

彼らが住んでいる場所の近くで火山の噴火が起こり,当たりの温度が上昇してしまいました.

 

ミジンコは基本的に高温では生活できません.よって,全く同じ遺伝情報をもつミジンコの集団は簡単に絶滅してしまいます.

 

しかし,異なった遺伝情報をもつミジンコの中は,それぞれに多様性があります.その中にたまたま高温に耐性を持つ個体がいくらおり,ほとんどのミジンコが死ぬが絶滅を回避することが出来ます.

 

異なった遺伝情報を持つミジンコは温度が通常に戻ったあとに,子供も作っていくことによってまた集団をつくることが出来ました.

 

このように大きな環境の変化が起こったときに,遺伝的多様性があるかないかによって全滅するかしないかが決定します.

 

全く同じ姿形のコピーを作り続けるのは変化に対応できないため,大きなリスクになります.

 

つまり,遺伝情報の多様性は大切な絶滅しないために大切なのです.

 

 死の発明

 

オスとメスの誕生

 

先程説明した通り,不死身の生物には大きなデメリットがあります.

 

そこで,大昔の生物は「オスとメス」を発明しました.この「オスとメス」の発明によって,遺伝情報の多用性が生まれ,生物は死ぬことが可能となったのです.

 

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カマキリのオスとメス

 

一般的にオスは精子,メスは卵を生殖細胞として持っています.精子と卵が結合することで受精が起こり,新たな生命を残すことが出来ます.

 

精子・卵には本来その生物が必要な遺伝子量の半分だけを所持しています.これが受精によって合わさることで,本来の遺伝子量の獲得が出来るようになるのです.

 

このような過程で,受精卵内には母親・父親の遺伝情報が半分づつ入ります.

 

つまりこの子は,両親の遺伝情報を半分ずつ持ち,新たな遺伝情報を持つ生物です.

 

このように「オスとメス」の発明によって,遺伝情報の多様性が生まれたのです.

 

 死にことが可能な生物になる

 

先程の「オスとメス」の発明によって,分裂以外の新たな子孫の残し方が誕生しました.それが精子と卵の結合を用いた有性生殖です.

 

有性生殖(ゆうせいせいしょく:Sexual reproduction)とは、2つの個体間あるいは細胞間で全ゲノムに及ぶDNAの交換を行うことにより、両親とは異なる遺伝子型個体を生産することである。(Wikipediaより)

 

この有性生殖を行うことが出来るようになり,子孫を残す際に死ぬことの出来ない分裂する必要がなくなりました.

 

つまり,死ぬことが可能になったのです.

 

死がもたらすメリット

 

また,「死」には大きなメリットがあります.

 

それは,DNAの変化を防げることです.

 

自らの姿形をすべてを壊して死に,有性生殖によって新しく生命を作り変える.DNAも1回すべてを壊し,全く変化のない新品のDNAをもつ子孫を作る.

 

このように命のバトンをリレーし,自らは地球から身を引くシステムによって,DNAの変化を防げれるようになったのです.

 

まとめ

 

一見,不死身は素晴らしいと思うかもしれませんが「DNAの変化」や「環境の変化に対応出来ない」というデメリットがあるのです.

 

つまり,死ぬことにはきちんとした理由・意義があるのです.死ぬことによって,我々人間はもちろん,あらゆる種類の生物が生き続けれているのです.

 

皆さんが,記事を読み「死」についてより理解してもらえていたら幸いです.

 

今回の記事はこれで終わります.

 

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 引用参考文献

 

敗者の生命史38億年 稲垣栄洋