ユトリとサトリのあいだ

大学生だったり時々、虫を食べたり

又吉直樹が好きだ。

又吉直樹が好きだ。

僕はテレビを見ないのでテレビも持っていないし、ピースの又吉直樹も知らない。

又吉直樹という作家が好きだ。

 

又吉直樹が好きだ

夜を乗り越える

又吉直樹と聞いて思い出すのは直木賞受賞も記憶に新しい「火花」だろう。

しかし僕が最初に読んだのは「夜を乗り越える」という新書だった。

 

正直にいうと、恥ずかしながらこの本を読むまでは芸人が書いた本を馬鹿にしていた。

少なからず僕の中には、文学に本だけで生きてきたような人が書くものというイメージがあったし、芸人が書いた本というものにアナウンサー出身の政治家やハンバーグ寿司のようなイロモノ感を感じていた。

 

「夜を乗り越える」を手に取ったのは、ちょうど読む本がなくなり、本を探していた時だ。

僕はタイトルだけで本を選ぶことも多い。夜を乗り越えるという題目は当時僕の目を惹いた。僕にとって夜は乗り越えるものではなかった。

 

これが「夜を乗り越える」、そして「又吉直樹」と出会った経緯だ。

 

「芸人」の「又吉直樹」が書いた「新書」。

正直に言って、ものすごく面白かった。

こんなに物事を深く考えている人がいるんだなぁ、と思った。

自分の周りにいる誰よりもこの人は真摯に本に向かっているのではないだろうか。

 

なぜこんなに面白いのかを説明することはできないが、大真面目に書かれているのに笑える新書に出会ったのは初めてだ。そして涙が出る新書も初めてだった。

 

この新書は本の読み方が書いてある新書だ。どのように本に向き合うかが書いてある。

しかし僕は本の読み方というよりは又吉の人生観を勉強させてもらった気分だ。これは又吉の人生がいかに本と結びつきの強いものかというのを表していると思う。

 

火花

「夜を乗り越える」を読んだ後はすぐに「火花」を買って読んだ。

これもすごく面白かった。

結局読むのが、又吉が芥川賞を獲ってから四年以上も経っていた。「夜を乗り越える」がなければ多分読まなかったと思う。

 

四年間で聞いた前評判は、良いものが多いとは言えなかった。

いちばん多かったのは、この本の面白さよくわからないという評価だ。

読んでみてよくわからないと言う感想を言う人の気持ちはなんとなく想像できる気がした。この作品は人々が求めるようなハッピーエンドではないのだ。さらに人々が求める残酷なエンディングでもない。又吉はどちらのわかりやすいエンディングで終わらせることができたと思う。しかし、彼はそれを選ばなかった。

 

又吉は火花は切実に若手芸人のリアルを書いたのだと、僕は思う。又吉が想像で描いた作品ではなく、実際に起こりうる、いや実際に起こっている作品なのだろう。

 

 

 

徳永の漫才では目頭が熱くなったし、最後のシーンでは絶望で目の前が真っ暗になった。

 

 

 

前述のように僕はテレビをあまり見ない少年だった。大学生になってからはさらに顕著になりテレビをリサイクルショップに売ってしまった。

ピースというコンビがテレビでよく見かける顔だった頃からテレビをほとんど見ていなかった僕は、芸人の又吉直樹をよく知らない。

しかし本で、しかも文だけで笑わせてくれる作家はほとんど出会ったことがなかった。

観たことが無いのにも関わらず、そこに芸人としての又吉も感じるのだ。この2つのどちらの顔が欠けても、こんなに面白い本は作れないのだろうなと思う。

 

2019年になって良い作家と出会った。

又吉直樹である。

 

以下、自分用メモとして又吉直樹の書いた本をまとめておこうと思う。

また読んだら感想を随時記しておきたい。

 

未読の又吉作品まとめ

劇場

 

カキフライが無いなら来なかった

 

東京百景 

 

 鈴虫炒飯

 

第2図書係補佐

 

まさかジープで来るとは

 

芸人と俳人