ユトリとサトリのあいだ

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国立国際美術館に行ってきた!ウィーン芸術の感想、クリムトとの初邂逅

先日大阪に足を伸ばした。そこで大阪駅から電車ですぐに行ける国立国際美術館に行った。「ウィーン・モダン、クリムト、シーレ 世紀末への道」という企画展が行われていた。

今回は印象に残った作品を中心に、その感想を書き記しておきたいと思う。

 

  

国立国際美術館

開館時間と休館日

10:00~17:00 (入場は16:30まで)金曜日・土曜日は20:00まで(入場は19:30まで)
※7~9月の金曜・土曜は21:00まで(入場は20:30まで)
休館日は月曜日 
 

ウィーン・モダン、クリムト、シーレ 世紀末への道

ウィーン世紀末芸術の概観

ウィーン世紀末芸術は、19世紀から20世紀初頭にかけて花開いた。

文学、建築、音楽、美術など様々な芸術分野で、現代まで名を轟かすような人々が現れ傑出した作品を残していった。

建築ならオットー・ワーグナー、音楽ならヨハン・シュトラウス二世やブラームスなどもこの時代の人だ。

今回、国立国際美術館で行われた企画展はウィーン世紀末芸術の全体にも触れながら、美術分野にフォーカスした企画展であった。

その美術の分野で核となる画家はグスタフ・クリムトエゴン・シーレである。

クリムトは芸術家集団ウィーン分離派の中心人物であり、優れた名作を数多く残した時代の寵児である。特にクリムトの「接吻」は日本で最も人気のある作品の一つで観たことのある人も多いだろう。

一方、シーレはウィーン分離派には入らずに活動していた画家だ。

シーレはクリムトと22も歳が離れており、クリムトの影響を受けつつ画家として育ったと言われている。シーレの絵は全体的に仄暗い雰囲気を放っており、性的な描写が多いのも特徴である。

当時のウィーンでも批判こそ少なくなかったようだが、内面の感情を爆発させるようなシーレの絵に心酔してしまうファンも多かったという。

 

この「ウィーン・モダン、クリムト、シーレ 世紀末への道」は

2019年12月8日までの開催であるので興味がある方はこのチャンスを逃さないように行ってほしい。

 

心に残った作品

バラの季節/ フェルディナント・ゲオルク・ヴァルト・ミュラー

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バラの季節(wikipediaより)

フェルディナント・ゲオルク・ヴァルト・ミュラーは19世紀ウィーンの画家。

僕は風景画が好きなのでこの作品が目に止まった。

この絵に描かれているふたりの男女の様子がのんびりしていていい。

この「バラの季節」が描かれた19世紀のウィーンではビーダーマイヤーという風潮があったそうだ。ビーダーマイヤーとは理想的なものや、観念的なものに魅力を見出すのではなく日常的で簡素なものを追求するという動きだ。

この絵に描かれているこの雰囲気は当時のウィーンの農村でのごく普通の風景なのだろう。

 

「ドーラ・フルニエ・ガビロン」/ ハンス・マカルト

この絵はwikiコモンズに画像がなかったので、シェアすることはできないがこの展覧会で鳥肌がたった絵の一つだ。

ハンス・マカルトは画家の王と呼ばれた人物で間違いなく19世紀ウィーンにおけるトップスターの一人だ。そのマカルトが書いたドーラ・フルニエ・ガビロンは本当に美しい。燃えるような赤いドレスをまとう彼女は本当に炎をまとっているくらい迫力がある。

 

「愛」no46 / グスタフ・クリムト

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初期のクリムト寓意画である。運命の擬人画が背後に描かれている。

なんとなく和風なテイストもある、一枚。「愛」という題であるにもかかわらず絶望的な展開しか見えない雰囲気が好きだ。

実はクリムトの絵を鑑賞するのは今回が初めてだった。

クリムトの「接吻」は有名なので知っていたから、接吻がそのまま僕の中のクリムトのイメージだった。どちらかというと豪華な絵を描く画家というイメージだ。

今回の展覧会でもそのイメージに合致する部分はあったが、予想以上に暗さを感じさせる画家だなとも思った。

今回は「接吻」は展示されていなかったが、もし目の前に立つことがあればそこから感じるものをしっかりと覚えておきたい。

 

「パラス・アテナ」/ グスタフ・クリムト

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ウィーン分離派分離派会館の開館に際してクリムトが描いた守護神の絵

芸術と学術の庇護者であるパラス・アテナを描くことで、新しい分離派会館の誕生を祝う気持ちがあったのでしょう。

 

 

白と黒の絵画/ ヴィルヘルム・リスト

Whilhelm List

By Wilhelm List - Own work, Yelkrokoyade, 2012-07-17 10:18:36, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=23096890

美しい。

 

ひまわり/ エゴン・シーレ

この絵もwikiコモンズにデータがなかったので載せることができない。

タイトルはひまわり。

しかし描かれたひまわりは僕のイメージするひまわりでは無かった。

ここにシーレの才能と内面に抱えた暗さが現れていると思った。

 

 

おわりに

ウィーン芸術の特徴として音楽との関わりが深いことや、多くの絵から仄暗い雰囲気を感じることがある。前者はおそらく音楽の都ウィーンということが関連している。

後者については何がそれを感じさせるのかは、わからなかった。もっと勉強していきたい。

まだ2ヶ月以上展覧会は開催されているのでぜひとも大阪に寄った際は国際国立美術館に足を伸ばしてほしい。

 

美術館・過去記事

www.yutosato.work